デジタル遺品の整理帳

故人のサブスク・有料サービスを解約する方法と探し方

内容の確認日: 2026年11月3日

故人が契約していた動画配信やアプリなどのサブスクは、誰かが解約しない限り料金の請求が続きます。国民生活センターの資料では、事業者には契約者の死亡を知る手段がないため、相続人が解約の手続きをする必要があるとされています。

探す手がかりは、クレジットカードの明細と携帯電話の利用明細です。契約先が分かれば、遺族から連絡して解約に応じてもらえる例が多いと国民生活センターは紹介しています。この記事は一般的な情報で、個別の判断は弁護士・司法書士などの専門家にお願いします。内容は2026年11月3日に確認しました。

サブスクは止めない限り請求が続く

サブスクは、使っていなくても契約が続く限り料金がかかります。国民生活センターは2021年の注意喚起で、無料の期間が終わると自動で有料になる契約や、使わなくても料金が発生する契約についての相談を紹介しました。サブスクに関する相談は、2021年度以降、毎月500件ほど寄せられているとしています。

契約者が亡くなっても、この仕組みは変わりません。2024年の国民生活センターの資料には、亡くなった夫のクレジットカードの明細に、心当たりのない約1,000円の請求が続いていた相談が載っています。カード会社に聞くと、スマホのセキュリティのサブスクではないかと言われました。携帯電話会社に請求元を教えてもらい、事業者に連絡したところ、IDとパスワードがないとすぐには解約できないと言われた、という内容です。

月々の額が小さいと、明細の中で見落としやすくなります。気づいた時点で一つずつ止めていくのが現実的です。

アプリが並んだスマートフォンのホーム画面
写真: Gannu03 / CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)

クレジットカードの明細から探す

国民生活センターは、サブスクの契約がないか、カードの利用明細を毎月確認するよう勧めています。遺族が探すときも、この明細がいちばん確かな手がかりになります。

見るときは、次の点に注目すると定期の請求を見つけやすくなります。これは公的な資料ではなく、この記事からの提案です。

  • 毎月、同じ日ごろに同じ金額が出ている請求
  • 年に1回だけ出る請求(年払いの契約)
  • 英字の請求名や、聞き慣れない会社名

請求名から事業者が分からないときは、カード会社に問い合わせてみてください。上の相談例では、カード会社と携帯電話会社への問い合わせが、請求元を突き止める手がかりになっています。

カード自体の手続きも必要です。JCBのよくある質問では、本会員が亡くなったときの手続きとして、カードの退会、携帯電話や公共料金など支払い先の変更、利用残高の支払いの3つを挙げています。戸籍謄本や死亡診断書などの写しを求められる場合もあります。

カードの退会を急ぐ前に、過去数か月分の明細を控えておくと、あとで請求を洗い出しやすくなります。これもこの記事からの提案です。

カードが入ったカードケース
写真: Fructibus / CC0(Wikimedia Commons)

携帯料金とまとめて払うもの・アプリの課金

サブスクの中には、カードではなく携帯電話の料金と一緒に払っているものもあります。国民生活センターの若者向けの情報では、携帯料金とまとめて請求されていたため、サブスクの料金に気づかなかった例が紹介されています。携帯電話の利用明細にある、キャリア決済の欄も見てください。

同じ資料には、キャリア決済の明細に不審な引き落としがあり、解約しようとサイトにログインしたものの、解約手続きに進むボタンが見当たらなかった例も載っています。遺族の場合は、IDやパスワードが分からなければログインもできません。サイトの中で解約の画面を探すより、問い合わせ窓口に連絡するほうが早い場合があります。

同じ資料は、アプリを削除するだけでは解約にならないと注意しています。故人のスマホからアプリを消しても、契約は残ります。

国民生活センターは、解約に必要なIDやパスワードを保存しておくよう呼びかけています。家族のためにできる準備は、生前にできるデジタル終活で紹介しています。

携帯電話そのものを解約する手続きは、故人のスマホのロックが解除できないときで説明しています。回線を解約する前に、携帯料金とまとめて払っていたサービスを洗い出しておくと、見落としを減らせます。

黒い携帯電話の端末
写真: JR East E231 / CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)

解約の進め方と相談先

国民生活センターは、解約の方法を事業者の公式サイトで確かめるよう勧めています。遺族が手続きするときは、サイトの問い合わせ窓口から、契約者が亡くなったことを伝えます。IDやパスワードが分からなくても、契約先が特定できれば解約に応じてもらえる例が多いと、国民生活センターは紹介しています。上の相談例のように、すぐには解約できないと言われることもあります。

連絡するときは、次のものを手元に置いておくと話が早く進みます。

  • 請求が出ているカードの明細(日付・金額・請求名)
  • 故人の氏名と、登録していたと思われるメールアドレスや電話番号
  • 死亡が分かる書類(求められたときに出せるように)
机の上のノートパソコンとマグカップ
写真: Ryan Riggins / CC0(Wikimedia Commons)

解約の窓口が見つからないときや、事業者の対応に納得できないときは、消費者ホットライン188に電話すると、最寄りの消費生活センターにつながります。

消費者庁によると、2022年6月1日からは、ネット通販の申し込みの最終確認画面に、有料になる時期・料金・解約の方法などを表示することが義務づけられています。表示が事実と違っていた場合などは、契約を取り消せる可能性があります。手元に申し込み時の画面の記録があれば、相談のときに見せてください。

消費者庁は、サブスクの登録後に解約の方法を分かりにくくして、解約をしにくくする作りを「ダークパターン」の例に挙げています。解約の方法がどうしても見つからないときは、その事情も相談の際に伝えてください。

契約の洗い出しから解約までを、まとめて任せられるサービスもあります。

サブスクのほかに、電子マネーやポイントの残高が残っていることもあります。扱いは暗号資産・電子マネー・ポイントの相続にまとめました。

出典

いずれも2026年11月3日に確認しました。

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